aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

2023年に読んだ本


 12月は読んではいましたが読了本がほぼ0冊でした。驚きと同時に師走の忙しさが脳裏をよぎった。
 振り返ってみれば秒で終わった気がする12月……。



*ではご笑覧ください

悪役令嬢転生おじさん(3巻から5巻)
/上山道郎
出版社:少年画報社 レーベル:ヤングキングコミックス

 面白かった気がする。
 今年(昨年時点)の半ばくらいから自分のなかで悪役令嬢ブームが落ち着いてきていて悪役令嬢ものは悪役令嬢転生おじさんとツンリゼ、少し毛色は違うけど英雄王くらいしか読んでいない……。
 悪役令嬢ものはどう落とし所をつけるのか、というのが今作で気になっている点かもしれない。



女の園の星(3巻)
/和山やま
出版社:祥伝社 レーベル:フィールコミックス FCswing)

 この記事がアップされる頃には「ファミレス行こ。」の上巻はもう世に出回っている頃かな(12月28日に発売延期しました)。
 女の園の星は女子高に通う女子高生と微妙に人類から浮いている高校教諭の星先生(宇宙人というわけではない)を含めた教諭たちの物語ですね。
 3巻の最初の話がヨーグルト→星先生が風邪→奥さんが作った本格的なカレーが用意されている→ラッシーもある
 の流れで最初のヨーグルトが回収されているのが好きです。たぶんカレーにもヨーグルトが入っているのだろうな。
 三者面談の回の小森さんのセリフ「クレープ食べて帰ろうぜ」は格好良くて素敵な大人になるだろうなという予感しかない。
 4巻も待ちたいです。



ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜(※全23巻)
/泰三子
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 電子でも何度も読んでいるけど面白い。読む度に発見がある。
 如月部長が山岳救助訓練でただの元気な源部長を背負って(如月部長と喧嘩中)ガチの愛情が目覚めるのが最後のコマのセリフすぎる。ガチの愛情はBL的な愛情ではないと思って読んでいる。
「あなたとさよならする前に」はあまりにつらいので読み返さないようにしているんですが、また読もうかな。泰三子先生は「警察が役に立たなかった話」とインタビューで答えていましたね。
 それまでの事件はなんだかんだ解決していたのでモヤモヤするのはそういうことだったのか、となりました。いま冷静に読んだら前とは別の感想が生まれるかもしれないので読みます。



さわらないで小手指くん(5巻)
/シンジョウタクヤ
出版社:講談社 レーベル:KCデラックス

 さわらないで小手指くんとごほうびごはんは電子だとカラーページがカラーで読めるなと思って電子で集め始めました。
 5巻のことをあまり覚えていないのであまり触れずに書くけど小手指くんはちょいエロ+ストレッチなどちょっとした学びのある漫画で、ごほうびごはんは一般向けのキワキワを狙ったちょいアウト(ガチアウトはデスティニーラバーズ)という印象。
 どれも好きだけどデスティニーラバーズはマガポケで欲望猛るコメント欄まで読むのが好きです。
 小手指くん、ごほうびごはん、デスティニーラバーズは講談社のお色気漫画らしいなと思います。
 集英社はおバカを狙った体でのエロが多いイメージなんですが講談社は真面目なエロっぽいというかちょっと真面目をこじらせたエロっぽい、というのが個人的見解です。
 集英社の仲間(似た感じの雰囲気)は白泉社で、講談社に似ている感じ(真面目に馬鹿をやる)は秋田書店な気がしています。
 東京リベンジャーズも読んだ感じ講談社か秋田書店ぽいなと思ったけど集英社っぽくはないなと思いました。
 好きとか嫌いとかではなく漫画で社風が出るよな、というイメージの話でした。



ブルーピリオド(1巻から3巻)
/山口つばさ
出版社:講談社 レーベル:アフタヌーンKC



君が獣になる前に(1巻から5巻)
/さの隆
出版社:講談社 レーベル:ヤンマガKCデラックス

 面白いと思うけどタイムリープものが少し飽和状態で飽きてしまって途中から読んでいません。
 でもミステリ要素が自分と合ったと思うのでまた読もうと思います。



巨乳好きなのにBL界に転生しました(1巻から2巻)
/尚月地
出版社:講談社 レーベル:マガジンエッジKC



スキップとローファー(6巻から9巻)
/高松美咲
出版社:講談社 レーベル:アフタヌーンKC

 アニメが大変好調でした。まこっちゃんとゆづちゃんの二年生になってからのめちゃくちゃ尊い二人のシーンをアニメで観たい(マガポケでコメント欄が凄かった回)ので二期目を作ってほしい。
 志摩くんがモテすぎて(家庭環境もあって)こじらせている。けどそんな志摩くんの心をときほぐしてあげられるのはみつみちゃんしかいないのでは?? と思っている。
 八坂さんも心がほぐれるといいな、と思うけど彼女はそのまま大人になりそうな気がする。
 みつみちゃんの妹さんが「お姉ちゃんばっかり!」というのも妹の身からするととてもわかる……。でも親は妹を軽んじてはいないし、たぶん妹もわかっているから強い口調になってしまう。
 そういうときにふみちゃんがいるのはいいな。第三者が身近にいるのといないのでは全然違う。
 志摩くんのこともふみちゃんがヒントを出していて、この作品の影の主役はふみちゃんなのでは……とも思っている。
 みつみちゃんの故郷の舞台である能登半島沖での災害の一日でも早い復旧・復興を祈っています。
 そのために作者の高松美咲先生が良い作品を作る、と言っていらしたので私はファンとして応援します。



ドランク・インベーダー(全4巻)
/漫画:吉田優希 原作:Rootport
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 もっと続いてほしかった、という一言に尽きる。これから面白くなるだろうに。
 でも密造酒は真似する人が出るとまずいかな、とか実在するお酒が登場するのでアニメになると難しいのかなとかは時々思っていました。
 それでもお酒に対する畏敬と楽しさは十分伝わってくる漫画でした。
 コミックDAYSでのいいね数が伸び始めたところでの連載終了は本当に惜しまれる。
 またこのタッグでの漫画を読みたいです。



生きてるうちに推してくれ(1巻)
丹羽庭
出版社:小学館 レーベル:ビッグコミックス



今夜すきやきだよ
/谷口菜津子
出版社:新潮社 レーベル:BUNCH COMICS

 絵柄がちょっとラフなんですけど出てくる料理がどれも美味しそうなのはすごいです。
 8時間煮込んだ肉はまた今シーズン中に作りたいし煮込んだ肉のスープで作るカレーも作りたい。
 今夜すきやきじゃないけどはまだ読めていないです。
 続編というわけではないんですね。こちらも楽しみです。
 今夜すきやきだよは終わり方がとても好きです。
 色々な有り様があって良いと思う。



マリッジトキシン(1巻)
/原作:静脈 漫画:依田瑞稀
出版社:集英社 レーベル:ジャンプコミックス



鍋に弾丸を受けながら(1巻から3巻)
/原作:青木潤太朗 漫画:森山慎
出版社:KADOKAWA レーベル:角川コミックス

 今年(昨年時点)かなり衝撃を受けた漫画です。
 牛肉が食べられないので一生食べることはないと思われるイタリアンビーフがすごい。
 ホットドッグのパンの部分がおにぎりで言う米ではなく海苔の部分というのがショッキングでした。
 3巻は怖い話がガチで怖かったです。
 私事ですか2巻は姉に貸してしまったため内容をきちんと覚えていないんです。
 確かデーツやサルヴァが登場したような。デーツは時々買って食べています。
 甘納豆みたいな味ですよね。あれが天然の甘みなのかと思うと甘さの純度が高すぎる。
 鍋弾は美味しそうな料理がたくさん出てきますけどほぼ実生活で食べられそうにないのが口惜しい。
 でも想像力で食べています。本物は想像以上の味なのだろうなぁ。



焼いてるふたり(※1巻から12巻)
/ハナツカシオリ
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 焼きおにぎりの作り方が雑誌版と単行本版で違いますね。
 雑誌版のほうが美味しいけどなにか問題があったのかな。
 ワカモレが作りたいです。というかタコスが作りたい。
 焼いてるふたりは作りたい料理が本当に多くてね。
 鉄瓶を復活させようと思ったきっかけも健太さんがダッチオーブンを購入した回を読んだからでした。
 私の日常に様々な影響を与えてくれる漫画です。



映画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん(Season6からSeason9)
/服部昇大
出版社:ホーム社 レーベル:ホーム社書籍扱コミックス)

 作中に登場した最もくだらない時間を過ごせる映画のパイナルパンタジーが気になります。
 でもネットでもボロボロに言われているくらいなので本当に面白くないのだろうな……。



眠れぬ夜はケーキを焼いて(1巻から3巻)
/午後
出版社:KADOKAWA

 眠れない夜や世間に思いを馳せるエッセイコミックですが私はレシピブックとして使わせていただいております。
 テリーヌ・ショコラが美味しかったです。材料費がけっこうかかりますけど。
 中華風豆腐で長らく食わず嫌いしていたお豆腐を食べられるようになりました。あんかけ豆腐も美味しい。
 ブックカバーの作り方もまだやっていないけど作ってみたいです。
 アイデア本としてたいへん重宝しています。



きょうも疫日です(1巻から3巻)
/山本さほ
出版社:文藝春秋



てつおとよしえ
/山本さほ
出版社:新潮社



桜井政博のゲームについて思うこと
/桜井政博
出版社:エンターブレイン

 続刊も読みたい……。紙書籍版は高騰。
 環境音楽がいいという記述がありましたが、全然いるレベルの違う私が言うのもなんですが分かる!! 気がする。
 あまりノリノリすぎる音楽は文章などに影響するので環境音楽のほうが無心になれる感がある気がします。
 なので、というのも変なんですが文章などを書いていて音楽を聴く時間があまりないんですよね。
 好きな音楽は織りをやりながら聴くことが多いですし。
 桜井政博さんの文章は面白いので電子だけではなくて紙書籍版も再販してほしいです。
  YouTubeのチャンネルも時々拝見しています。短いなかに内容が凝縮していていつも「すごい」となります。



統合失調症の一族:遺伝か、環境か
/ロバート・コルカー 訳:柴田裕之
出版社:早川書房

 この本は読み応えはあったけど統合失調症の家族を持つ人、が一番読み応えを感じられたんじゃないかと思いますね。
 少なくとも同じ疾患者としてはこのモデルケースを十把一絡げに統合失調症はこうなります、って言われると困る。なる要因も環境も症状も人によって違うし、時代も古くて今は軽症の人もいる。
 読み物としては良かったけどたくさんの人が「参考になる」って言って読んでいるのを見るとやや遣る瀬無い感情になります。



あのころなになにしてた?
/綿矢りさ
出版社:新潮社

 コロナが流行り始めた2020年の著者の日記。
 最初の頃は怖くて怖くて仕方なかったし、コロナパーティーみたいな変な集まりも海外であったな、ということを思い出したりしました。
 今はかかりやすいけど弱体化しているんでしたっけ。
 3.11の前と後みたいにコロナ前、コロナ後、って分けられる感じがありますよね。
 2020年くらいの頃は過去の映像で顔を寄せ合っている映像をテレビで見るだけでも怖かった。
 怖かったことを忘れないでいよう、という気持ちになる本です。



波よ聞いてくれ(※1巻から6巻)
/沙村広明
出版社:講談社 レーベル:アフタヌーンKC

 今年(現時点では昨年)ドラマ化されましたからね。
 アニメ版も観ていますが、途切れ途切れです。
 マンドーコバヤシに出演された沙村先生を拝見しましたが声が出ていなさすぎて驚きました。
 波よ聞いてくれの宗教編の印象が強すぎて先の展開を忘れている……。



R15+じゃダメですか?(3巻から5巻)
/原作:岸谷轟 漫画:裏谷なぎ
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 段々冬峰くんがハーレム化し始めているなと思っているけど面白い。
 映画が観たくなる漫画としてはピカイチな気がする。
 漫画として段取りが丁寧で上手いなと思う。
 続いてくれているだけでも嬉しい漫画です。
 まだコミックス化されていない部分だったらごめんなさい。
 ベルエポックでもう一度を観てみたいと思っています。



死ぬ気まんまん
/佐野洋子
出版社:光文社

 おじさんの傘や100万回生きたねこ(とそのコラ画像)で有名な佐野洋子先生のエッセイです。
 生きたくないのよね、と思いながら生かされている。
 でも死へ向かっていると実感できると少し頑張れるのってなんでなんだろう。
 佐野洋子先生ももう少しで死ぬかもしれないと安堵したら思っていたより長生きしてしまったらしい。
 生きているってそれだけ重圧なんだよな。
 カラッと書いているけど相当のつらいものがあったのだと思う。
 またつらくなったら読みます。



宇宙兄弟(1巻から不明)
/小山宙哉
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 あの名作をほぼ初めて読んでいます。
 色々なところで言われているし実感もしているけど宇宙飛行士になるまでが面白い。
 というのは分かるけどその先の展開もほぼ知らないので今のところ楽しめている。
 けど、読み進めるペースが早かったのは日本で宇宙飛行士を目指す訓練をしていたところだった気がする。
 まだ11巻くらいまでしか読んでいないです。
 六太はなんだかんだ元々頭が良くて性格もいいんですよね。少し要領が悪いのは漫画を面白くするためとして。



岡崎に捧ぐ(1巻から2巻)
/山本さほ
出版社:小学館



CITY HUNTER─Complete edition(1巻から4巻)
/北条司
出版社:徳間書店 レーベル:Tokuma comics

 コンプリートエディションなのでサイズが大きい。
 二色カラーも四色カラーページもそのまま載っている。
 映画は結局観に行けず仕舞いだったけどミックが登場するかもしれない余白があるらしいので楽しみです。
 CITY HUNTERとキャッツ♥アイは14歳から17歳くらいの頃1ページ30分くらいかけて読んでいました。
 エンタメ色が強くて魅せるスイーパーという感じですね。
 令和の殺し屋はファブルだと思う。殺さないけど。



腸よ鼻よ(1巻から7巻)
/島袋全優
出版社:KADOKAWA

 全10巻でまだ8、9巻と10巻読んでいないですが難病指定の潰瘍性大腸炎をここまでギャグにできるんだ!
 すごい漫画ですよね。
 毎扉の腸に優しいレシピが嬉しい。
 ストーマがあると食事で好きなものが食べられるけどトイレや夜が大変……などは体験した人が教えてくれないと分からないのでためになりました。
 姉も毎回ルートを取るのに苦労していたので腕からルートが取れなくなったら首の血管しかない、は恐怖です。
 また最初から読み返します。そのくらい面白いです。



ばらかもん(※1巻から2巻)
/ヨシノサツキ
出版社:スクウェア・エニックス レーベル:ガンガンコミックスONLINE)

 ドラマ化していたときに読んでいました。
 ずん・飯尾さんが郷長を演じていらしたけど飯尾さんが飯尾さんにしか見えなくてね……。
 飯尾さんはすごく好きなんですけど(今はそうではないだろうけど昔の二つ名の「見えてる透明人間」が好き)郷長には見えないなってなっていました。
 原作の面白いところはちょいちょいハブられていましたがドラマはドラマで小ネタがあって嬉しかった。
 ばらかもんは夏ドラマでしたけど今年の夏は暑すぎて寝られなくてつらかった記憶が同時に蘇ります。



げこの酒道(1巻から2巻(2巻部分はコミックDAYSにて))
/二宮ゆうこ
講談社:講談社 レーベル:モーニングKC

 レシピが面白い&お酒の知識が面白くて読んでいるんですけどたぶん本当の下戸の人はこの漫画の主人公みたいには飲めないと思うし(ある程度飲めないと漫画として成り立たないのだろうけど)、下戸の人向きではないなと思う。ちょっとお酒が弱いかもくらいの人向けかな?
 あと主人公が小笠原さんとおかみさんでふらふらしていてそこが好きになれない気がしている。
 ひやおろしとオクトーバーフェストは美味しそうでした。
 恋愛面が少し好きになれない以外は概ね好みです。胃袋をがっちり掴まれています。



ミステリと言う勿れ(11巻から12巻)
/田村由美
出版社:小学館 レーベル:フラワーコミックスα

11巻が発売されたのは昨年か一昨年の冬でしたが落丁があり、交換してくれるとのことだったけれど手順が面倒くさくて重版されたものを新しく買いました。
 祝・映画化。スペシャルドラマでは新エピソードもあったみたいですね(録画したけど観ていない)。
 漫画ではさほどクローズアップされていなかったけどドラマでキャラが立った風呂光さんに焦点が当たっている12巻。13巻もあるのですが読めていません。
 近々読みます。



イロメン(※全4巻)
/田村由美
出版社:集英社 レーベル:マーガレットコミックス

 ミステリと言う勿れと同じ作者の人のテイストは違うけど問答が続く(こちらはギャグだけど)ところは似ているなと再読していて思いました。
 にわか青というのがキラーフレーズすぎる。
 女子カーリングで注目を浴びる前に赤いサイロのチーズケーキを取り上げていたのはアンテナがバリバリに張っているなとなりました。お取り寄せのお菓子がどれも美味しそうでした。
「自分の色が疲れる」というのも色界隈あるあるなのか分かりませんが、確かに自分の名前に入っている漢字が妙に食傷気味になることはあるな、と思ったのでそこは発見でした。
 何度読んでも面白いです。



火の鳥(黎明編)
/手塚治虫
出版社:KADOKAWA レーベル:角川文庫

 何度も読み返している作品。
「奇跡は起きるんだよ」と「そうそう簡単に奇跡なんか起きてたまるか」が同居しているのでとてもリアリティーがある。
 でもブラックジャックを読むとやはりそう簡単に奇跡なんて起きないし、人は神になれない、となっているので火の鳥という作品も火の鳥自体は常世の存在だけど不老不死を願う人は現し世なんだろうな。
 黎明編は猿田彦の呪いの始まりでもありますね。鼻がすごいことになってしまっているけど人道的な性格なので猿田彦って男女問わずモテているよね。
 次は未来編ですがなかなか読めない。内容は知っているけど読みたい。私もムーピーと暮らしたい。 



くさっても猫なので(上下巻)
/関口かんこ
出版社:講談社 レーベル:ヤンマガKCスペシャル

 笑わせるだけ笑わせて最後こうくるのかー! という感じでした。ちょっと予想を裏切られましたね。
 上下巻で話がまとまっているので短めでギャグの作品が読みたい方向けな感じです。
 人間の姿で猫語を話すシーンが不条理で好きです。



セクシー田中さん(1巻から5巻)
/芦原妃名子
出版社:小学館 レーベル:プチフラワーコミックスα

 前にも書いたことがあるのですが、ドラマ化前に漫画飯再現ブログのマンガ食堂様で取り上げられていて予てより面白そうだと思っていたのですがドラマ化が決まって重版もされて気持ちにブーストがかかって読み始めました。
 田中さんがイノセントかつ心が広い。人の考えを人が変えるのって本当に難しいことだけど田中さんはそれができてしまって羨ましいような、でも田中さんだからできるんだよね、とも思ってしまう。
 すっかり続きを読み忘れていましたが読みたいと思います。
 ドラマも良かったです。木南晴夏さんが好きなので嬉しかった。



だんドーン(1巻)
/泰三子
出版社:講談社 レーベル:モーニングKC

 元警察官で人気作ハコヅメの作者が描く日本警察の父・川路利良の物語。
 姉にも読んでもらった(ハコヅメはドラマと原作は3巻くらいまで履修済み)けど「ちょっと難しい」と言われてしまった。
 私は面白いと思って読んでいるんですけど薩摩の伝統(稚児文化の発展)とか歴史のあれやこれやが所狭しとコマ内に描き込んであるので確かに一回で理解するのは難しいかも。
 私もコミックDAYSと単行本とで何度か読み返しているし、ハコヅメもそうで何度か繰り返し読んで発見する漫画な気がする。どちらもセリフが多いし。
 ハコヅメは現代の日本で生きているフィールドが同じですけどだんドーンは姉の苦手とする幕末が舞台なのでそこは人を選ぶかなと思いました。
 だんドーンはそれとして好きなので続いていってきれいに終わってほしいんですけどハコヅメというか警察もの(だんドーンも広義ではそうなのだが)が読みたい気持ちが薄まったわけではない、と思う。
 コミックDAYSでもマガポケでもまたハコヅメを最初から読んでしまっているし。
 描きたいものを描いてほしいけどハコヅメも終わっていないですよね……? という気持ちが消えなくもなくてそれはだんドーンで間接的に警察ものを読んでいる限り続く気がする。
 それは前作を読んだことによる警察というものについて計り知れない衝撃があったからですが。



葬送のフリーレン(1巻)
/原作:山田鐘人 作画:アベツカサ
出版社:小学館 レーベル:少年サンデーコミックス

 アニメでも観ています。
 もっとあの人との時間を大切にすればよかった! という大人になると人間でも感じる思いをマクロに切り取った作品だなと思いました。泣きました。
 こんな人気作に泣かされるなんて!(人気作だからだよ)と悔しい思いもしましたが気持ちの良い悔しさでした。
 原作の1巻ではまだまだフリーレンとフェルンの良いとこ悪いとこ(魅力ともいう)があまり出てきませんが、2巻以降もちょうど良い具合に温まっているので読みたいです。
 読む時間がないんです……。読みます!



英雄王、武を極めるため転生す〜そして、世界最強の見習い騎士(1巻から3巻)
/原作:ハヤケン キャラクターデザイン:Nagu 漫画:くろむら基人

 英雄王(おじいちゃん)がただひたすら戦いたくて武を求めて転生したら美少女だった、みたいな話。
 物凄い美少女だけど中身がおじいちゃんというギャップが良いです。
 3巻くらいになるとおじいちゃん成分が薄くなってきてしまって寂しい。
 パンチラが普通にあるのでこちらも普通な感じでパンチラを見てしまう。
 中身がおじいちゃんだからいいか、みたいな感じです。自分の先入観が怖い。
 さてその美少女(イングリス)は武を極めたかったおじいちゃんが中身なのでとても強い。赤子のときにすでにチートな力を持っていて、洗礼を受けるときもわざと高位にならないよう魔力を操作。というのも位が高くなるというのは偉くなるイコール管理職になってしまうという、すなわち武を極めるどころではなくなってしまった前世の教訓から。
 今は面白く読めているのですがおじいちゃん成分は過多なくらいがギャップがあって面白いです。
 イングリスが強い美少女感を強く感じると普通の美少女バトルものになってしまうのでそれは避けてほしい、というのを今のところ望んでいます。
 補足:タイトルの最後にメス記号(女という意味の)が入るんですがどうしても絵文字になってしまうので省略しました。



大江戸美味草紙(むまそうし)
/杉浦日向子
出版社:新潮社 レーベル:新潮文庫

 読み始めたきっかけは「今年文章の本全然読んでいない!(そんなことはなかったが)いかん、バカが加速する!!!」と思って慌てて手に取った本です。
 江戸時代の食にまつわる川柳とともに江戸がいかに粋に重きを置いているかが伝わってくる本です。
 おせち料理にご飯を合わせないのは粋ではないと聞いてはいたけどここまでとは。
 秋茄子の美味しそうな表現に喉がごくり。
 どぜうとどじやうでドジョウの状態の違いまで表されているとは多分この本を読むまで知らなかったし、知らないままだったでしょう。
 後の杉浦日向子先生を知る身としては「お酒は程々にしてください。お願いします」なお酒のお話。
 程々なんて粋じゃないのでしょうけど、命あっての体なのでお大事にしてほしかった。
 夫婦喧嘩のあとの不味いご飯で仲直り、も面白かったです。
 もっと杉浦日向子先生の随筆を読みたくなりました。
 本作は「お江戸でござる」が好きだった父が購入したものでした。



還暦不行届
/安野モヨコ
出版社:祥伝社

 書店でジャケ買いしました。
 文庫になるまで待ちたい気持ちもあったのだけど還暦の赤い表紙と白い帯が素敵でね。
 文章量はnoteに載せているものほぼそのままなので横書きだとボリューミーではあるけど本にするとスペースが多くてわりとスカスカです。読みやすいけど。
 TwitterとエヴァStoreに載っていた一コマ漫画のミニ・カントク不行届も載っていました。
 漫画で読みたかったという意見も少しあったけれど私はモヨコ先生の文章が好きなので文章でも十分面白いと思いました。漫画にするとなるとこのストレートな面白さをひねらないといけないのかなという難しさも感じた。
 粘土工作コンクールの話が好きなのですが(カントクの作った小鉢の写真あり)、サリーちゃんの話も面白い。
 文庫になったらまた購入すると思うので文庫化もしてください。
 そしてできたらともしび日記も書籍化してほしいです(写真やイラスト付きで)。
 昔のともしび日記の書籍も持っていますが、今のモヨコ先生の文章が好きなのです。
 読んだときも好きで今の好きなのはバレンタインのエピソードとおでんパークです。
 モヨコ先生のくいいじをまた読みたくなった。



※付きのものは複数回読んだことのある作品です。

 感想がないものに関しては読んだけど今回はあまり合わなかったので感想を書くのを見送った、という作品です。いずれまた読むかもしれないし、そうではないかもしれない。
 淡くでも期待してくださっていたかたがいらっしゃったらごめんなさい!!
 山本さほ先生の作品を多く読んでいるのに感想がなかったのは合わなかったとかではなく一つひとつのエピソードを忘れてしまっていて思い出せなかったからです。きょうも疫日ですと岡崎に捧ぐは特に面白くて前者は続刊を待っているし後者は続きを読みたいし無慈悲は8bitは読んでいる途中です。


*読んだ冊数と今年の反省点

 再読とここに載っていない(カウントし忘れた)本を合わせて一年間で読んだ本は130冊ほどでした。
 大体平均値だけど昨年は漫画が多かったのとカウントし忘れの本があって(たぶん5、6冊ほど)そこが反省点でした。宇宙兄弟なんて何巻まで読んだか把握していないし。
 もっと活字も読みたいし、カウントもしていきたいです。毎日に忙殺されて忘れてしまうんですけど。
 もっと言えば感想は読んだ直後にメモっておきたい。
 読んだ感想を忘れている本が多くてしんどかったし読んでくださるかたも読み応えもなかったでしょうね。
 人は新しい情報を入れると前の情報を忘れてしまうのでこれも留意事項でした。
 楽しく読んでなるべく記録しておく、が今年の目標の一つに並びました。目標がいくつあるんだという話なんですけども。
 それではまた。少しでもお楽しみいただけましたら幸甚です。