aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

永野さんとヒロシさん(後編)


 いらん私情も挟んでしまったけど今だから書けるし実感したというのが苦しい。青春時代の自分の心に寄り添ってくれていたことにもっと早くに気がついていたかった。いつも私は気がつくのが遅い。
 あと私には時系列順BUCK-TICKプレイリストと集めて行ったCD順プレイリストがあります。それも自然と馴染むのでけっこう良いプレイリストです。



*わりと置いてけぼりな話ですみません

 前回の続きですが、永野さんがBUCK-TICKの曲で一番好きと仰る曲が悪の華。X(旧Twitter)のアカウント名にも入っていますね。
 で、ヒロシさんの好きな曲がFuture For Future(だったと思う)。
 それをヒロシさんが「ヒロシ古い曲挙げやがって浅いなって思われる。永野さんはデータがある」って言っていらして。
 永野さんを浅いと言うつもりは毛頭ないですし批判したいわけでもないのですが、この場合古い曲を今も好きというヒロシさん分かっている感があるし、永野さんが好きな悪の華はそれこそ有名曲として挙げられる曲だよね、と思う。
 誤解されそうだけど永野さん浅いなと思っているわけではなくて同じにして良いのか双方に失礼でないといいけど芸人さんで言うなら又吉直樹さんが太宰治が好きと仰っていてどの作品が好きですか、と聞かれたときに「走れメロスです」と言っていらしたのと似たような感じかなと思いました。
 入門にもされやすいし好きって人も多い。一周回ってマイナー曲も通ったけどこの曲は改めて良い曲! の悪の華、かなという感じ。贔屓目ですかね。
 ヒロシさんのも恐らく同じような理由なのだろうと思う。
 ただ私がBUCK-TICKの門戸を叩いたのそのど真裏の月世界とSSLなんですよね。二人がリアルタイムで聴いていなかった時代の。
 月世界、狂った太陽、SEXY STREAM LINER、SIX/NINE、COSMOSみたいな順だったかな。その時点で一番新しいアルバムがSSL、シングルが月世界の時代。ライブアルバムを入れるとSWEET STRANGE LIVE Discまでが発売済みだったかな。
 SSLはリアル中学生が聴くには尖りすぎてて(しかも当時は物静か系女子)「あなたがこんなの聴くの?」と何度も周りの大人の優しい方々に心配されました(していただきました)。
 でもschiz・o幻想、囁き、My F*kin’ Valentine(自主規制)、キミガシン‥ダラなどすがりようのなかった、けどどこかで自分のおかしさに気がついていた自分の心の暗い部分に寄り添ってくれる曲だったんですよね。唯一の拠り所でもありました。
 ヒロインはギターが格好良くて好きです。無知の涙、螺旋 虫、蝶々、迦陵頻伽 kalavinka、リザードスキンの少女、タナトス、表題曲のSEXY STREAM LINERのもどれも好きです。
 今もBUCK-TICKは拠り所ですが、大人になるにつれ拠り所は増えて行きました。それでいいと思うし、拠り所が増えたからと言ってBUCK-TICKが自分のなかから消えるとか薄まるわけでもないと思っています。
 話が大幅にそれた。
 永野さんもヒロシさんも好きな一曲を挙げていてすごいなと思う。永野さんはYouTubeのチャンネルで「今の気分で言うね! 天使は誰だ!」って言っていてそう、それなんだよ、と、BUCK-TICKは曲が多いので気分でないととても選べない。
 天使は誰だは私も好きです。でも同じアルバム的にはLes Enfants Terribles、massage、memento mori、キラキラしていると言う意味ではGALAXYもいい。という具合に選べない。優柔不断です。
 それを気分ででも選べる永野さん凄いし、ヒロシさんのSSL以降を知っての改めて気分で選ぶ好きな曲も訊いてみたいです。
 BUCK-TICKファンの人によるBUCK-TICKや曲解説を知りたいなと思って色々なサイトやブログを渡り歩いていますが、芸能の世界にこんな濃ゆいファンがいたんだ! という驚きと喜びで一番舞い上がっているところ、だと思います。