aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

今日読んだ本(10/29)


 今日読んだというか今日の辺りに読み終えた本かな。



*今日読んだ本

連合赤軍「あさま山荘」事件(全1巻)
佐々淳行
出版社:文藝春秋

 やっと読み切ることができました。今年の前半から読んでいてやっと。
 あさま山荘事件を警察側から読むことができるのですが、読む前に漫画のハコヅメ─交番女子の逆襲─の3巻くらいまで読んでおくと警察のことが少し分かりやすくなるかもしれないです(本当は現在22巻まで発売済みなので第一部は全て読んでおいて損はないと思う)。
 使い捨てカイロのない時代、靴下に唐辛子を入れて足元を温めたというショッキングなエピソードがあったり、そんなにも大変な事件なのにも関わらず、警察の女性職員はほぼ活躍していないところも時代の表れかなと思う。
 読める漢字にルビが振ってあって読めない漢字にルビが振っていない等若干不親切だったけれども読みながら自分で調べるので良い勉強にもなった。
 永田洋子氏の十六の墓標から読み始めてしまったので革命する側にはする側の遺志があるように感じていたけれども、警察側から読むと子供が銃や爆弾を持って暴れているようにしか思えず、精神年齢の差を感じました。考えてみたら巡査や巡査部長でも自分より年上の人に説諭とかするもんね。
 亀井静香氏も少し登場したけれど「名前は静かだが本人は静かではなかった」という一文が面白かった。
 大きな鉄球で山荘を破壊するシーンは昭和をテーマにした番組でよく見かけるけど、そこに至るまでの道程がとても長かった。ものすごくカタルシスある。
 取材する側(テレビ局や新聞社など)が警察を炎上させようと変な質問をするけど、別の新聞社が警察をかばってくれたり、警察側が取材者に見せ場をもたせてやろうとする様は持ちつ持たれつなんだなぁと思ったりもしました。そういうシーンはハコヅメのアンボックスでも見ましたが、実際にもあることなんですね。
 読み応えたっぷりで、興味深かったです。
 ほかの佐々淳行先生の本も読んでみたくなりました。