aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

晴耕雨読


 耕してはいないけれどそんな感じ。そして雨も降っていないのだけど。
 お昼庭仕事して夜は本を読むのが理想です。本も読むしパソコンもいじっているので目の下のクマが意地でも離れないという自我でもって動きません。どうにかならんのか……。


*夜になると急に寒くなるじゃん

 今日のお昼は暑かった。初夏を思わせるほどの暑さで、思わず庭に出て多肉植物たちの植え替えをしようと思ってしまったほどだった。
 思ってしまった、ということはしていないの? と思われたかもしれない。しなかった、そのときは。植え替える小さな鉢がなかった。母も庭いじりをしていたいため車で出かけるということもできず、ちまちま歩いてホームセンターで素焼きの鉢を二つ三つ買ってまた歩いて帰宅した。出かける前はレギンス二枚に暖パンを穿いていたけどあまりの暑さに脱いで冷感ジーンズ(デニムではない)に履き替え、靴下と靴でつま先を圧迫するのも苦痛でサンダルにした。それでいて上は長袖のワッフルTシャツにジャンパースカートなので意味がわからない格好……。江戸時代の旅装のようにも見える。

 帰宅してお昼ごはんを食べて二時間くらいうだうだして「さあやるか」とプンク・ターツスとユーフォルビアの植え替えをした。配合はいつもと同じ赤玉土と鹿沼土、バーミキュライトと少量のマグァンプ。上手くいくのかはわからないけれどプンク・ターツスは家のなかではあまり元気がなかったのでこれからは温暖な気候になることを夢見て外に出すことにした。
 余った鉢にヒボタン(サボテン)を植え替えようと思ったけれどサイズが合わないため明日またより小さな鉢を買いに行くことにして、本日の園芸コーナーはおしまい。

 疲れて少し休んで、姉がお風呂からあがるまで田村由美先生の「踊る教室」と「王子くん」を読んだ。感想はいつもの通りに。話そのものの好みで言えば「王子くん」が好きだった。


 お風呂から出た姉に「王子くん????」とハテナを四つつけて訊かれたので「田村由美先生の短編集だよ。ずっと前に買って読んでなかったの」と言うと「へえええ」と強く余韻を残していた。BASARAや7SEEDSなど長編が有名なのであまり知られていないのかもしれなかったけれど田村由美先生は短編集も多く描かれている。
 次はやっとビショップの輪を読むことに決めた。実は二十年振りかそれ以上振りの対面ということになり、子供の頃に感動した漫画を読むのは楽しみな反面怖くもある。
 子供の頃のままとはいかなくとも自分の感性が鈍っていないことを祈るしかない。