aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

再現飯は楽しくて美味しい


 失敗も多々あるけど。今まで作ってみて美味しかったのは銀の匙(作:荒川弘)の鶏南蛮そばと同作品のチーズナン、凪のお暇(作:コナリミサト)のロール白菜、まだまだあるけどきりがないので直近に作ったもののみだとこれらは美味しかったです。再現飯の世界は奥深いですね。レシピ通りに作ることだって突き詰めたら再現飯ですし。さすがにこれは屁理屈っぽいけど。


*わんこも声音で聞き取っていましたわ

 備忘録をつけていないと忘れるという名目で書くんですが、今年の1月くらいからテレビ放送の字幕機能を使い始めました。今まで使うことなんて全く考えていなかったけれど何年か前に八十代の伯母のお宅を訪問した際、耳を補助する名目で字幕機能を使っていて「そういう使用方法もあるのか」と、完全に耳に障害のある人しか使わないと思っていたため目からうろこでした。それ以来、聞き取りにくいときだけ使用したりしていましたが常に字幕状態になったのは今年の1月の頃で、確か大河ドラマの麒麟がくるが最後の大盛り上がりをしていた頃でした。
 ドラマではなかなか聞き取れない場面でも文字として認識できるので補完ができて楽です。逆にブルーレイレコーダに録画したもののほうが字幕がつかないので少し不便かなというくらい。好きな時間に見られるのでそれは重宝しているのですが。
 水仕事をしているときにテレビが点いていると「水音が邪魔じゃないかな」と不安になって水の出を遠慮したりして洗い難かったため放水しまくりができてだいぶ助けられています。
 でもそれはそれとしてできるなら音声も聴きたいし他国語で分からない単語でも声音のニュアンスやトーンで聞き取ろうとしていたりするので人間って様々な情報から言わんとしていることを読み取る努力をしているのね……。人間に限ったことでもないかもしれないけど。


*まさに雀百まで踊り忘れずでした

 先日、姉とちびくろサンボの「あれって今(出版業界的に)どうなったんだろうね?」という話をしていて「今は瑞雲社さんという出版社から著作権の切れた岩波版が、挿絵が完全な状態で読めるものは径出版さんというところから出ているみたいね」というところで決着がつきました。元々はインドに住んでいたスコットランド人の女性が個人的にご自身のお子さんたちのために執筆されたものだったんですね。
 トラがバターになる、というところも実際にはトラがギー(インド料理などに用いる高純度のバター)になると書いてあったりウィキペディア様々でございました。
 その話を後日、母ともしていて「海賊版がたくさん流布していた」という記述を見かけて、うちにあったのはデザインは岩波版(瑞雲社版)と似ていたけど実際はどこの出版社が出したものだったのだろう、と急に不安になり、書庫や本棚を目を皿にして探したけれど見つからず。しかし私は探し物になにかと鼻が効く質でして、家のなかのある場所が怪しい、とにらんで探したら無事にあっさり見つかりました。ほかの絵本は書庫や本棚にあったけれどその本だけはDVDなどを収納しているところに置いてあって「なんで?」と訊いたら「お気に入りだからすぐ出せる場所に置いたんだった」と母が思い出していました。
 して、気になる出版社は岩波書店さんでした。姉か私かどちらがやったとも知れないけどクリィミーマミのシールが貼ってありました。
 姉妹二人とも何度もたくさん読んで育ったので背表紙がぼろぼろになっていました。大好きな本です。
 今にして思うと私の再現飯の原体験的作品だったのかもしれないです。ちびくろサンボとぐりとぐらは鉄板ですよね。