aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

探しものは見つかりませんか

見つかったときの喜びは、喜びというよりは放心に近かったです。

*またしても検索候補:平気は兵器の巻

ケーキをいただきまして、胆嚢がもうないので痛みはないんですがバターかなにか? を体が受け付けないらしくてぐてーとなっていました。 胸焼けがひどくて未だに太田胃散が手放せないです。痛くなくなる詐欺、とまでは言わないけど油分を受け付けない体になるってそういうことかー! と、強制的に理解させられている気持ちになりました。チョコレートやプリンなどは平気なんですけどね。ケーキ……ううむ悲しや。

*少しだけクロノ・トリガーのロボの気持ちがわかる(時の長さ違うけど)

もう先月のことなんですけど、入院した病院がわりと精神衛生上よろしくない場所だったのは書いたのでご存知のかたもいらっしゃるかと存じますが、そういうところから無事に脱した自分に褒美を与えるべく(修行に行ったわけではないけれど)CDを買おう! と決めていました。 いつだったかも書いたんですが、私は15歳か16歳の頃にNHK FMのラジオ番組で「世界の民族音楽」という番組が大好きで聴いていたんです。NACK5のラジオ番組、バーチャル・アドベンチャーで新居昭乃さんのコーナー「ビリジアン・ハウス」が始まる少し手前か、ぎりぎりの時間まで放送していたと思います。 そこで、今でも諳んじることができる「当時ハンガリー領だったトランシルヴァニアではこうしてツィンバロムの技工ばかりを追求した作品が増えて行き〜」というフレーズ(嘘ついてすんません、やっぱりうろ覚えでした)と途中から途中までしかカセットテープに録音できなかった女性ヴォーカルの民族音楽。文字通り擦り切れても何度も裏面をセロテープで止めて直して聴いていたのでタイトルだけはずっと憶えていて、しかし演奏者などは不明で「花嫁を送る音楽 愉快で悲しい歌」という情報のみ。あとは頭に残った曲のワンフレーズ。 当時でもインターネットはありましたんで探しました。無闇矢鱈、という言葉がしっくり来るくらい無鉄砲に探して、知恵袋的なサイトでも訊いて、でも正確な答えは返ってこなくて、CD店でも訪れる度に、というほど探していつの間にか20年も経っていました。 もう一曲インストも流れましたが、そちらは10年ほど経ったとき発見しました。ほぼハンガリー語のタイトルだったので探しやすかったというのもあったのかもしれません。 同じく探していたよ、というかたに。

Méta(メータ):Forgatós Es Cigány cárdás(フォルガトーシュとチャールダーシュと紹介されていました)収録アルバムはTraditional Hungary

今回見つかったほうの探し方は至ってシンプルでして、タイトルをハンガリー語に翻訳機に入れて探したら見つかるかな? という安直なもの。しかしそれで見つかったので検索エンジンの有能さを思い知りました。今の時代だとMeta cárdásと入れただけでも上記アルバムが出てきますね。 閑話休題。「花嫁を送る音楽 愉快で悲しい歌」とグーグル翻訳に入れると「Zene a menyasszony elküldéséhez Vicces és szomorú dal」と出まして、そのまま検索するとウェディングな感じの検索結果や動画ばかりひっかかるので単語を少し縮小して「愉快で悲しい歌」と入力して出てきた「Vicces és szomorú dal」という単語をそのままYouTubeに入れて調べると、Csík Zenekarというアーティストさんの公式チャンネルの動画でBoldog szomorú dalという歌がヒットします。これが約20年間探して求めていた歌でした。逆の翻訳をしてみたら「幸せな悲しい歌」ということらしいので曖昧検索でもヒットするグーグルさん&YouTubeさんすごいっす、ってなりました。忘れなかった私も相当しぶとかったけれども。 それで、動画は見つかった。データで購入もできるらしい。でもどうせならCDで欲しいね?(誰に言ってるの?)、と思っていて日本の業者さんでは売っていなくて海外出品者さんのところで購入いたしました。 届いてびっくりして、これがすごい。新品のはずなのにライナーノーツやらなんやらがベッコベコのガッビガビで無理やり開くと破れそうで、CDには紙くずのようなものがいっぱい付いている。 「海外のものだからこんなものなのかな、でも悲しいなー。泣き寝入り? こんな何十年も楽しみにしていたCDが?」 と思ったんですが出品者さんを褒めるコメントが多かったのでダメ元で「こういう状態の商品が届いたんですが返品か交換をお願いできませんか」と写真入りでメッセージを送ったところ「ちゃんとしたものを送ります、その商品は返品不要です」というお返事をいただき、後日本当にちゃんとした(なんだったら梱包も前回よりしっかりしていた)商品が届いて「コメント欄、そういう意味!」とダブルで感動いたしました。というか最初のはなぜ送って寄越したのだろう……。 ということで、20年探していたほうは(もう探している人もいないのではないかと思いつつ)

Csik Zenekar:曲名:Boldog szomorú dal(花嫁を送る音楽 愉快で悲しい歌と紹介) 収録アルバム:Boldog Szomoru Dal

今回の記事で読めないハンガリー語の部分はなんとなくで流してください。大丈夫です、書いている私にも読めません。 今回調べていて気がつきましたが、お手軽にSpotifyでもどちらのアルバムも聴けるそうです。最近私の気に入りのゴードン・ダンカンも聴けるよ! 便利な時代すぎておばちゃんは所詮ネットのアナクロな存在なんだな、としんみり感じたりいたしました。なんだったらインターネット新生児の母のほうが反応も新鮮だものなあ。