aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

いもくりかぼちゃ


 私はいもくりかぼちゃはお菓子派です(うちでは少数派)。でもおかずとしてもおいしいかも、と最近は揺らぎかけています。 *どきどき、はらはら、じたばた、がたがた、もやもや  佐野洋子さんのエッセイを映像化した5分番組の「ヨーコさんの言葉」を何度も見ているけれども「フツーに死ぬ」回がすごいなと思いまして。洋子さんの愛猫のフネさんという猫ががんになって、なんとか生き延びさせたいけどフネさんは死を当たり前のことのように受け入れていて、私はこうはなれない、そんな局面に立ったらきっとじたばたもがいてしまうだろう、と洋子さんが書き記した回なんですがこれがものすごくしっくりと心に収まってしまいました。  私は別に大きな病気というわけではないですが、精密検査ごときにどきどきはらはらして「早く終わって心の羽を伸ばしたい」なんて毎日思いながら過ごしている時点で心がじたばたしていて、あるがままを受け入れられていなんですよね。怖いというのが一番なんですがたかが検査の一つや二つでがたがたしている自分がふと情けなくなったり。  一応先日の血液検査の結果はどれも正常値で(総コレステロール値がギリギリだったこと以外は)主治医の先生からは「主治医として安心しました」と言ってくださったりして、数値上では問題ないということに安堵しました。  でもやっぱり検査を早く終えてもやもやという着ぐるみを被った自分を脱ぎ捨て、大きく伸びをしたいです。 *食欲魔人のその後  腹痛が慢性化して三週間ほど経ちますが、さすがにというか今の生活にも慣れてきまして食事量も少し前より食べられるようになりました。ですが心の向くまま食べてしまうと食べ終わったあとに苦痛が待っているので食べる量をコントロールしつつ食べています(あまりうまくはできていない)。  二週間前などはどういうものをどうやって食べていたのか覚えていないほど食べられなかったように思います。ちょうど一週間前くらいから食事と腹痛のメモをとり始めて、それからは普通一歩手前くらいまで食欲が戻ったと記憶しています。食欲が戻っても腹痛は治ったとは言えないので前よりは量は全然少なめでゆっくりです。  ちょっと嬉しかったのが「こつぶっこ」という歌舞伎揚を小さくした子供向けな感じのおせんべいがあるのですが、三日前は二つぶしか食べられなかったのが昨日は四つぶ、今日は六つぶ、というように段々多くなってきたことが地味なことながら嬉しいです。食べ過ぎはよくないけれどもね。  素麺が好きなので(それも大根おろしの入ったおろし素麺)素麺を食べてかなり元気が出たことも手伝って、食べられる範囲内で好きな食べ物を見つけることって大切なんだなと気づかされる日々です。  全然普通の話ですみませんです。