aoi iro no tori

だんだん離れてゆくよ アルペジオのように トリルでさようなら 別れを惜しむように ──日常のおはなし──

2021年11月に読んだ本


 11月は漫画しか読んでいなかったです。ちょこっと反省。でも読んだ作品は全て面白くいただきました。どれも美味しかったです。1月発売の本にも注意を向けつつ11月12月発売の本も楽しみたいと思います。

境界のRINNE(15巻から40巻)
/高橋留美子

 全巻読了しました。最後のほうまで全員の関係性があまり変わらなくて(途中から六文がわりと強めに自分を主張し始めるけど)最終巻でいい感じにまとまっていきました。
 どのキャラも好きなんですけど、男の子だと魔狭人がだめでかわいいですね。女の子だとれんげ、女性だと姉祭先生が好きです。らんまをリアルタイムで読んでいた頃は純真だったのでだめな大人(玄馬や八宝斎など)が苦手だったんですけど、もうおばさんなのでね……姉祭先生の片付けができない、お金にいじましい、少しの手間を惜しむ等々の、きれいな人なのにだめな大人という残念感のコントラストが光っていました。
 ペアでいえばりんねがずっと桜に矢印を出しているのに桜は無というか透明な感じでしたね。38巻か39巻辺りでりんねの言動(ほとんど誤解だけど)に傷ついてりんねに直接ぐさぐさ言葉を刺していたけど各話の終盤にはなんであんなに怒っていたんだっけ、というくらい無に戻っていました。ほかの高橋留美子先生の作る女子が感情豊かだからか際立っていたようにも感じますね。
 りんねがひもじい思いをする描写がかなり多かったように記憶しているのであのエンディングで美味しいものを食べられると嬉しいです。
 れんげと架印の落とし所も良かったし、鯖人とお母さんも良い位置に落ち着いた気がします。30巻以降、物凄い勢いで回収していった感じがあったんですけど、リアルタイムで読んでいたら最後の最後までやきもきしたかもしれないなあ。
 でも面白かったし読み応えがありました。


惰性67パーセント(7巻・8巻)
/紙魚丸

 キャラがどんどん増えていきますね。あと西田くんと北原さんのペアは個人的に解釈違いでござるなのでそういう方向で進むなら脱落するかもしれないです。公式との解釈違いが一番つらいですな。
 好きな漫画なので読み続けたいけどヨシが余るのは読んでいてつらい。北原に不幸になってほしいとかでは全くなくていい感じにまとまってほしい。
 8巻の主な感想だと表紙カバーの裏(表4)の体位サイコロの絵って本屋さんで買うの勇気が要りませんか。いやほとんどの本屋の店員さんは気にしないかもしれないけど。


Thisコミュニケーション(1巻から3巻)
/六内円栄

 私が知っていた植芝理一先生のディスコミュニケーションとは違うThisコミュニケーションです。
 大まかなあらすじとして(読み違えていなければ)、20世紀末にイペリットという怪物が地球上に蔓延して人間が少なくなった世界で食糧を探していた元軍人のデルウハはイペリットと戦う6人の少女たち(ハントレス)と出会う。
 彼女たちはそれぞれに事情や思いを抱えていて歳若いこともあり、互いにうまく意思疎通がとれない。加えて彼女たちはほぼ不死の体ながら、一度死ぬまでの一時間の記憶をなくしてしまう。それを「好条件」とばかりに彼女たちを殺しては自分に心酔するように仕向けて行くデルウハ。しかし彼女たちを殺そうとしているところがバレてしまい……。
 3巻まではこんな感じです。
 ハントレスの女の子たちが互いにコンプレックスや憧れを抱いていて通じ合う瞬間がとてもエモいのだけどもことごとくデルウハが自分に向けられる感情にしてしまうのでとてももどかしい。
 デルウハがなぜそんな人間になったのかというところも掘り下げてもらえるととても読み甲斐があります。ジャンプSQで連載されているちょっとSFでサイコスリラーなバトル(だと思いたい)漫画です。今月発売の5巻も楽しみです。


逃げ上手の若君(3巻)
/松井優征

 3巻もまた面白いです。戦闘能力が高く、知略も併せ持つ吹雪という青年が出てきて時行に稽古をつけるのですが、時行にしかできない戦略を編み出す天才。そして郎党全員どこかぶっ壊れているのでは……時行の逃げフェチ含めて、と思った3巻でした。
 どんどん楽しみになる作品です。4巻では大きな動きもありそうなので新刊が待たれます。
 また印象が変わるかもしれないのでまとめて再読する計画も立てています。


おいピータン!!(1巻から5巻)
/伊藤理佐

 ちょっと毒のあるグルメ要素のある重いテーマを軽く調理した恋愛漫画、だと思っています。 主人公は料理をしたり食べることが大好きな太め男子の大森さん。食にはこだわりがあるけど嫌味な感じではない。そしてその彼女の渡辺さん。ちょっと天然だけども機転が効くかわいい女性です。その二人と二人の周りの人間模様(時々猫も)と食べ物をピックアップしたストーリーです。渡辺さんと大森さんが「黒柳徹子さんのうなぎのぼり」を探す姿がかわいくていじらしかった。
 また読み返して続きも読んで「おいおいピータン!!」も読みたいと思います。


 という感じでして、11月に読んだ本は大体37冊くらいとなっております。標準くらいでしょうか。
 12月に読みたい本というか現在進行形で読んでいる本はThisコミュニケーションの4巻、米代恭先生の往生際の意味を知れ!、新刊が楽しみ的な意味だと歯医者さんあタってます!、ミステリと言う勿れ、板垣巴留先生のSANDA、憂国のモリアーティ、ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん辺りも楽しみですね。

 好んで読んだわけでもなかったけど自分の感想を読み返していて、またIT<イット>が読みたくなっています。面白さは抜群だけど長いので読むのは少し勇気が要る……。
 シャイニングも最初のほうで挫折しているので読みたいんですよね。
 全く読んだことがない、というの作品だとゲスト・リストと虚魚を読んでみたいです。所持している本で読んだことがない作品では阿刀田高先生の「黒い回廊」ですね。早めにチャレンジします。